Helixesとクリエイター #2 経営編 “好き” から新しい価値を生み出せる組織づくりを支える
2024.09.10
Helixes Inc.のメンバーやそのマインドについて発信していく「Helixes.log」。
今回登場いただくのは、Helixes Inc.のバックエンドシステム全般を手がける西崇文さんと、経営コンサルタントとして携わっている大野拓海さん。2人と古くから親交のあるHelixesの八木を交え、これまでの歩みや会社組織としてのHelixesの進化、また今後目指す未来像などを語ってもらいました。
─それぞれの経歴や最近のお仕事を含めて、自己紹介をお願いします。
西 Helixesの経営企画に所属していて、仕事内容としては会社経営やプロジェクトを進める上での課題を見つけて、効率化や“見える化”をプログラミングで実装するバックエンドシステムの開発などに携わっています。
僕の経歴としては大学院まで西洋美術史を学んでいて、新卒の会社でプログラミングを手がけるようになったので、一般的なプログラマーよりもキャリアのスタートは遅いはずです。その後、メディア企業での受託制作や独立などを経て、2013年頃に知り合った八木さんと意気投合したことをきっかけに、お気に入り動画管理サービス「REClike」を立ち上げました。また、「REClike」での学びを活かして、2018年にはマンガアプリ「comicspace」も開発しています。
2019年頃からHelixes社内の業務改善のためのバックエンドシステム構築などを行っていて、2021年からはより本格的に取り組んでいます。かつてのHelixesは、メールアドレスをスタッフみんなで使いまわしていたり、案件管理もスプレッドシートで手作業でやる、といった具合で。なので、グループウェアの「GSuite」や「Notion」を導入したり、案件管理のためのデータベースの実装なども手がけました。
大野 僕は21歳から公認会計士として働き始めて、IPO(株式上場)準備といった経営コンサルタントや14年からDIYやハンドメイドに特化したスタートアップの立ち上げなどを経験しています。今は、経営コンサルティングや大企業の新規事業開発のお手伝いが中心です。
17年にスタートアップの大型イベント「TechCrunch Tokyo」にイベント参加していたところ、「REClike」で出展していた八木さんと知り合いました。「REClike」が面白いサービスだなと思って声をかけたのがきっかけで、お互いに会社が浅草橋にあったり、八木さんとは出身が大阪・泉大津で一緒だったことから飲み友達になったんです。
当時は僕も起業家ではあったんですが、「comicspace」の資金調達の検討を手伝ったりして、21年からはHelixesの経営コンサルティングを担当しています。
八木 もともと2人とも飲み友達という感じで、以前から相談に乗ってもらったりお手伝いしていただいてたんですが、21年のコロナ禍のタイミングでそれまで制作中心だった事業からの転換や会社全体としての仕組み化を進める中で、システム面や会社経営を整備しようとお2人に本格的に参加してもらったイメージです。
それぞれ違う領域でHelixesをサポートしてくれていますが、西さんも大野さんも一緒に仕事をしていて、すごくやりやすいんですよ。理解も早いし、お互いを尊重しながら、かつモノを言い合える関係をすぐに築けたなって。僕は「何をやるか」も重要ですが、「誰とやるか」が一番大事だと思っています。社員じゃないけど、Helixesのことをよく考えてくれる立場をとってもらえている貴重な2人だと感じています。
─お2人は、Helixesに対してどういう印象を持っていますか?
西 八木さんが話したように、僕も最初は友人として出会っているので、出会った当時と今ではかなり印象が変わりましたね。
最初は志村(龍之介)さん含めて、経営陣も経営者然としていなくてサークルの延長線という感じでした。それが、徐々に変わっていく様子を近くで見ているのが面白い。昔は売上目標もなく「格好良いモノを作ろう」だけで突き進んでいたのが、14年頃からしっかりとした経営を目指すようになり、今はさらに拡大を目指すフェーズに変わっている印象です。本格的な経営をするために経営陣がビジネススクールに通う姿を見たりして、自分も近くにいたら学べることが多いだろうと感じました。
八木 経営をもっとしっかりしたいけど、経営陣が経営のことをまったくわかっていない。じゃあみんなでオンラインのビジネススクールを受講しよう……って、安直な考えですけど(笑)。そんなこともあって、大野さんにジョインしてもらった18年頃からはより理路整然と経営的な観点を取り入れていきました。
大野 僕自身はクリエイターではないので、会計やビジネスに携わってきた人間からすると、やはりHelixesはまずユニークな会社という印象が強いですね。受託制作だけでなく、他社と一緒にIP制作や事業創出をしている会社というのはかなり珍しいですし、Helixesのブランドプロミスである「Go Forward」を体現する姿が面白いので、ずっとお手伝いさせてもらっています。
一般的な受託制作の企業であれば、スケールさせるための課題はわかりやすい。一方で、IPや新規事業を創るための経営課題はまったく別物です。例えば、人事評価ひとつとっても、受託であればプロジェクトの成果ベースで評価できますが、新規事業の評価は別の基準を設けなければなりません。当然、組織の仕組みやシステムも変わってくるわけで、そういった課題に取り組めることは個人的にも楽しいです。
あと、志村さんが哲学を学んでいた影響があるのかもしれませんが、経営陣が「会社とは何か?」「組織とは?」「お金を回すとは?」といった経営やお金の根本にちゃんと興味を持っているんですよね。クリエイティブに限らず、こういった考えを持っている経営者というのは少ないんです。Helixesの経営陣がこの目線を持てているのはすごく良いことだと思います。
─最後に、これからの目指す姿をお聞かせください。
西 システム開発でいうと、現状はコードを書く人間が僕しかいないので、ある意味で僕がいなくても会社が回るような、人に依存しないシステムを構築しなければならないと考えています。組織自体が大きくなっていく中で、属人性が強くなり過ぎることへの危機感を感じてもいるので、会社として基盤となるシステムの構築・実装までをやることが自分の仕事かな、と。
大野 僕がジョインしたタイミングでHelixesの経営理念の整理なども手伝わせていただいて、その中で出てきた「未知を追求する」という言葉がすごく好きなんです。Helixesは、IPに限らず「私、これがめっちゃ好きやねん!」と言える人たちが集まっていて、そこから自分たちが感じたことのないような新しい価値観や未来を作り上げていく組織だと思います。
僕はこの組織を続けていくためにも、潰れないための土台作りであったり、クリエイティブではあるけども一定の再現性や標準化、効率化を進めるための手助けをしていきたいです。
最近のクリエイティブカンパニーを見ても、ただイケてる作品を作るのではなく、ビジネス面も上手く回せる企業が上場や成長できているように見受けられます。IP創出や満足のいくクリエイティブを作るためには、絶対にお金が必要となります。なのでこれからも、売上を上げる大きな柱としての事業づくりや、必要なタイミングでスムーズにお金を調達できるような組織づくりを支援し続けていきたいです。
八木 西さんと大野さん、どちらもいなかったら、Helixesが今の状態になるのは少なくとも5年は遅れていたと思います。もしかしたら、今でも小さな規模の受託制作を少人数でやっていたり、下手したらコロナ禍で会社自体がなくなっていたかもしれない。本当に一緒にいてやりやすいメンバーなので、このまま一緒にお仕事をしていけると嬉しいです!
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Speaker
Takafumi Nishi
Takumi Ohno
Kohei Yagi -
Interview & Text
Michi Sugawara
Kentaro Okumura -
Edit
Kohei Yagi
Kanako Himeno
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