「コンテンツIPに特化した事業創出会社」として、これからの目指す場所
2024.01.23
Helixes Inc.のメンバーやそのマインドについて発信していく「Helixes.log」。
クライアントの課題解決だけが、Helixesの存在価値なのか。こうした問いと向き合いながら、今後の企業の方向性を常に更新し続けてきたHelixes。議論を重ねる中で「コンテンツIPに特化した事業創出会社」という新たな基軸が浮き彫りになります。この定義のバックグラウンドにどんな思いがあるのか、そしてさらなる成長を遂げようとするHelixesのこれからの方向性について、経営企画の志村、八木、松野、鈴木が話します。
課題解決型から事業創出へ
─コーポレートサイトが刷新されたということで、今日はHelixesの新たな方向性について聞かせもらえたらと思います。
志村 はい。コーポレートサイトの刷新に伴って、「Helixesについて」という文章も変更しました。以前使用していた「トータルプランニングカンパニー」という表現は我々としても、また対外的にも「課題解決型の会社」というイメージが先行していたように思います。それは間違いではなかったのですが、現在のHelixesは映像、音楽、ゲーム、漫画、ファッションなど広い領域のコンテンツIPを用いた事業創出を行っています。そのため、新しい文章では「コンテンツIPに特化した事業創出会社」と明記しました。
このリニューアルの発端としては、以前のタグラインでは自分たちが自分たちのことをしっかりと形容できていない、という感覚があったことが大きいです。2025年までの中期経営計画である「ASCENT2025」の策定が進み、maxilla事業部を主軸としながらも、他の事業もシナジーを意識しながら伸ばしていこうという方向性が明確になってきたのですが、この議論を重ねたことで現状とのズレが明確になり、「コンテンツIPに特化した事業創出会社である」というメッセージをはっきりと打ち出す必要性が浮かび上がってきました。
─“コンテンツIPに特化した事業創出”というと、具体的にはどのようなイメージを持っていますか。
志村 Helixesが注力する映像、音楽、ゲーム、漫画、ファッションの領域において、我々の強みはそれぞれの文脈を理解したうえで、マーケットフィットさせられるということです。この強みが、maxilla事業部、MEQRI事業部、VERSEⁿ事業部という形で組織化されている。そしてこれらの事業部の中でもmaxilla事業部が中核となっているので、maxillaが得意な形での事業創出を伸ばしつつ、新たな軸を作っていく。そんなイメージです。
─IPビジネスは旧来のステークホルダーも多いですし、なかなか事業創出という形で入り込むのは難しいように見えるのですが、その点はいかがでしょうか。
志村 確かに、そのIPの領域の既存の業界構造に入り込もうとするのはなかなか難しいと思います。しかし、そこに映像やゲーム、音楽、ファッションといった領域をかけ合わせることで、新しいIPビジネスを創出できる。そうした「掛け合わせ」への知見と、もともと制作会社としてスタートしたがゆえのクリエイティビティを併せ持つ点が我々の強みです。クライアントからもよく言っていただけるのが「Helixesはよくこのカルチャーを知ってくれている」「作品・文脈のことを分かってくれているから信頼できる」という言葉です。コンテンツIPが持つ文脈を解釈し、新しい魅力を引き出して複数の領域に展開できるからこそ、様々な領域からご相談をいただいているのかなと思います。
やるべきこと、やらないことの優先付けを行い更なる効率化を
─事業創出会社へと舵を切る上で、現在どんな課題がありますか。
志村 ヒトの部分でいうと、まだ職能として足りていないところがあり、組織としての完成度はまだまだだと思っています。社員の評価体系やバックオフィスの体制もより拡充していきたいですね。事業領域や規模の拡大に伴って採用を強化しているぶん、様々な価値観を持った人たちがどんどん入ってきています。そうした状況下でどのようにHelixesらしい軸を維持・強化するのかは目下の課題だと感じています。
その一方で、焦らず一歩ずつ組織体制の改善は図っており、具体的には研修や教育体制の強化にも取り組んでいます。外部講師をお呼びしてコンプライアンスやハラスメントに関する研修を行ったり、新入社員が入社したあとスムーズに業務に入っていけるような研修や教育プログラムを新設したりと、これまでなかなか注力できていなかった部分も社内外の意見を取り入れながら徐々にアップデートを進めています。
とは言っても、まだまだこれからやるべきことは多いという自覚がありますので、地に足をつけてみんなと会話をしながら組織づくりをしていきたいと思っています。
─maxilla事業部としてはいかがでしょうか?
鈴木 Helixesの中核の事業部である以上、課題感は全社視点と近いと思います。具体的なところで言うと、今話があった新入社員の教育体制やオンボーディングの取り組みなどは、これからももっと力を入れていかないといけません。また、よく話しているのは無駄なことに時間や労力を投資しないようにしようということです。何が無駄かというのも判断が難しいこともありますが、事業部の戦略に沿っているかどうかがひとつの軸になりますし、やるべきこと、やらなくていいことはある程度線を引いていきたいですね。
─maxilla事業部の中で、何か大きな変化はありましたか?
鈴木 変革とまでは言えないですが、グループ体制は大きく変えていこうとしています。これまでは3グループ体制で、各グループにマネージャーを配置し、並列の連携で動く体制でしたが、クリエイティブ関係の職種と営業・制作関係の職種の大きく2つの部に分け、その中でグループをさらに分けるという形にしていきます。まだ手探りの運用なので流動的な状態ですが、人の動き方やリソースの分配などが今までよりも整理しやすくなるように、変化しようとしているところです。
─より効率化を目指した体制を模索していると。
鈴木 そうですね。これまでは事業部としての成長を重視する側面が大きかったのですが、これからはよりmaxillaの強みを発揮できる案件は何かをしっかりと見定めて、効率よく動いていくことが求められます。コンテンツIPに関する事業創出と謳っていますが、この定義も幅広い。コンテンツIP関連であれば何でもやるということではなくて、どのような案件であればクライアントに最大限の価値を提供でき、かつ我々の利益に繋がるかといった取捨選択を徹底していきたいですし、そうした視点は全社員が持つ必要があります。強みをパッケージ化して提供する方法を考えるなど、対話を重ねているところです。
組織を大きくする目的は何か
─課題を乗り越えた先のビジョンとしては、どのようなものを描いているのでしょうか。
志村 Helixesにあるクリエイティブ・エージェンシーであるmaxilla事業部、ファッションを主軸としたMEQRI事業部、そしてソニー・ミュージックエンタテインメントとの共同プロジェクトであるVERSEⁿ事業部。この3つの事業のシナジーを最大化しつつ、映像、音楽、ゲーム、漫画、ファッションの領域でのシェアを広げていきたいです。どう表現するか難しいのですが、簡潔に言うと「コンテンツIP領域にHelixesあり」という状態が理想です。そのためには、ある程度の企業規模まで成長させる必要があります。
─他の事業部についても伺います。MEQRI事業部では、どのような挑戦を行っていくのでしょうか。
八木 改めて説明すると、MEQRIはファンの想いと作品に寄り添ったデザインのアイテムを展開する、ストリートアパレルブランドです。Helixes.logでも何度か取り上げていたように、これまでEC事業は「PROPELLER」の事業として展開してきましたが、取り扱う商材ごとにすみわけを行った形です。今後、PROPELLER ではキーホルダーやクリアファイルなどの普遍的なキャラクターグッズを中心とし、MEQRIではよりファッション領域に踏み込んでいきます。ゆくゆくはmaxilla事業部と連携しながら、アパレルを中心としたグッズの受注生産や販売、原画展などの展示会なども行っていきたいと考えています。
販売や企画だけでなく、製造まで担えるようになったのはPROPELLERでの経験が活きています。OEM的な立ち位置で製造もできる強みを活かしながら、物販の事業として新たな軸にしていきたいですね。
―VERSEⁿ事業部についても教えてください。
志村 VERSEⁿはソニー・ミュージックエンタテインメントとの共同事業という形になります。ソニー・ミュージックエンタテインメントの動きと連携を取りながら、Helixesの強みであるプロモーションやグッズ製作、販売などにおいてシナジーを生み出していきたいと考えています。
─最後に、組織の成長を目指すにあたって、求める人物像を教えてください。
志村 今日お伝えしたとおり、現在は映像、音楽、ゲーム、漫画、ファッションの領域に絞って事業を展開しているので、いずれかに興味がある方というのは大前提になります。そして、Helixesのビジョンである「未知の追求」に深く共感できて、これからスケールしていく組織を一緒に作るという気持ちのある方だと嬉しいです。組織づくりも含めて未来を一緒に作っていきたいという方は、ぜひ応募して頂きたいなと思います。
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Speaker
Ryunosuke Shimura
Kohei Yagi
Takahito Matsuno
Seiya Suzuki -
Interview & Text
Kentaro Okumura
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Edit
Helixes member
Kohei Yagi
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