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「なぜ作るのか」から考え、デザインに落とし込んでいく ─ Helixesが求めるデザイナー像

2023.02.21

Helixes Inc.のメンバーやそのマインドについて発信していく「Helixes.log」。

今回は、maxilla事業部エージェンシーグループでアカウントプロデューサー、アートディレクター、デザイナーなど幅広く活躍する3人に、「Helixesで活躍できるデザイナー像」について話していただきました。「クライアントの課題を見つけるところからがスタート」と語る3人は、デザイナーという仕事をどう捉えているのでしょうか。

プレイヤー視点を兼ね備えたアカウントプロデューサー

─まずは、それぞれの経歴や仕事内容について紹介してもらえますか。

AD maxilla事業部のエージェンシーグループに所属しながら、アカウントプロデューサー兼アートディレクターとして仕事をしています。Helixesに入る前はフリーランスのデザイナーとしてWebや紙媒体のデザインを中心に活動をしていました。入社のきっかけは、maxillaがミュージックビデオを中心に活動していた時代にデザインの仕事を増やしていきたいと声を掛けてもらったこと。入社後はデザインと並行して映像をはじめとするプロデューサーとしてもお仕事に関わるようになりました。

──最近のお仕事について教えて下さい。

AD 最近だと、アニプレックスが製作中の劇場アニメーション『アイゼンフリューゲル』の宣伝関連のクリエイティブを担当しました。まだティザー段階ですが、作品のロゴデザインから始まり、ポスターやWeb、ティザーPVの撮影周りなど、プロモーション戦略全体に係るさまざまなアウトプットに携わっています。横断的なデザイン設計に関われたのはとてもいい体験でしたね。プロデュースの統括をしながら、社内のメンバーと分担して制作を進め、ポスターやWebなどは、自分で手を動かしています。

もうひとつ印象に残っているのは、yutoriというアパレル会社のWebサイトリニューアルのお仕事です。リブランディングにあたって、ストリートカルチャーのテイストをより取り入れていきたいということでmaxillaにお声掛けいただいたのですが、Webならではのギミックを用いてうまく表現できたと思っています。この案件ではアートディレクションとデザインを担当しました。

─アカウントプロデューサーやアートディレクターとしての立ち位置での仕事もしながら、自分でも手を動かしてデザインしているのですね。

AD そうですね。「アイゼンフリューゲル」のように、制作物をまとめて引き受けたときはプロデューサーとして動き、必要なメンバーをアサインしていきます。その中で、アウトプットや媒体によって自分が手を動かすのか、社内・外のデザイナーやディレクターにお願いするのかコントロールしています。最近はアカウントプロデューサーに徹する案件も増えていますが、先方との折衝の際にはプレイヤーとしての知見も活かせるので、そういった視野の広さが自分の強みだと思います。

企画からアウトプットまで。手探りながら新鮮な経験

─つづいて郡司さんお願いします。

郡司 僕は専門学校を卒業後、雑誌や駅貼り広告などといった印刷物をメインに扱うプロダクションでデザイナーとしてのキャリアをスタートしました。その後広告関係の会社に移るのですが、プライベートで自分で描いたイラストをTwitterに上げたりしていたんですね。それをmaxillaの方に面白がってもらえたのと、古い友人が働いていたこともあり、少しずつお仕事をご一緒するようになって。その流れで入社することになりました。

現在はmaxilla事業部エージェンシーグループのデザイナーとして働いています。エージェンシーグループのデザイナーは、たとえば提案前の段階で資料用のグラフィックを作る案件もあります。準備段階から他のグループと協力して、完成まで進めていく。入社して半年ほど経ちますが、これまでとは少し違う感覚なので、手探りで取り組んでいる部分もありますね。

─Helixesに入社してどんな印象ですか?

郡司 案件の期間が長いため、必然的にデザインの良し悪しと向き合う機会やタイミングが何度もあります。これまでの広告制作だと一度納品すればプロジェクトが終わる、というパターンが多かったので、長くクライアントと関わりながらデザインについて考える仕事を新鮮に感じています。

Vtuberプロジェクト「VERSEⁿ」配信用グラフィックのデザイン・イラスト制作を担当。

課題解決ではなく課題発見からスタートする

─最後に梅田さんお願いします。

梅田 僕は入社して3年目で、2人と同じエージェンシーグループでアートディレクター、デザイナーとして働いています。最近の仕事はアートディレクション、デザインで関わった「Original Tamagotchi」の案件です。「Original Tamagotchi」とは、90年代~00年代に日本で大流行した初代「たまごっち」と「新種発見!!たまごっち」の欧米版です。実はここ数年、「Original Tamagotchi」が欧米でファッションアイテムとして爆発的なブームが起きているんです。今回のプロモーションにおいては、そうした事象からたまごっちを“ファッションアイテム”として日本へ逆輸入しようという意図がありました。

─一連のアートディレクションで意識したことは?

梅田 ルックやキービジュアルには、初代たまごっちが日本で大流行していた90年代~00年代当時の雰囲気を敢えて取り入れようと試みました。ど真ん中だった世代は懐かしく感じる一方で、若い人には新鮮に受け取れるようなバランス感の画を目指しました。あえてスタイリングに90年〜00年代のトレンドを取り入れたり、当時のファッションフォトにおいてよく使われていた超広角のレンズや照明を、当時のファッション誌などを参考に組んだりと、リアルなY2Kの質感を忍ばせています。

また、常にたまごっちひとり一人の命を敬った画づくりをおこなうことを第一に心がけていました。

どんな粒度の相談でもしてもらえる存在に

─エージェンシーグループでは、課題を見つけていくような企画の初期段階から案件がスタートすることが多いようですね。

AD 何を作るかが決まっていて、単純に指示通りのデザインをしてほしい、という仕事はあまり多くないかもしれません。先方からも「このタイミングで世に出したいんですよね」「どういう出し方がいいですかね」といった、デザインの範疇にとどまらない段階でご相談いただくことも多い。ただ僕らとしては、常にどんな段階のお話でも応えられるようにという心構えでいます。Helixesは今はメンバーも増えて各人が得意とするジャンルも広範囲に及ぶため、アパレルでもいいし、雑貨でも、ポスターでも、アウトプットはなんでもよくて。「作品のファンが喜ぶ何かを作りたいのですが」みたいな粒度の相談もあります。

─そうした相談をクライアントからしてもらえるようになるのは、これまでの積み重ねがあったからでしょうか。

AD そうだと思います。maxillaはもともと映像制作を主体としていましたが、「映像だけ作っていこう」という考え方だと、こうはなっていなかったはずです。というのも、メンバー間では昔から「課題解決の手段は映像だけなのか?」という話を重ねてきたんですよね。本当の意味での課題のあり方?と、その解決策を咀嚼して考えようとしてきました。

もともとmaxillaにいたメンバーは映像ディレクター、プロデューサーが中心でした。そんなメンバーたちが、サウンドプロデューサーもやったり、デザインもやったり、CGディレクターもやったり…と、それぞれが幅広いスキルを活かせたのも大きかったのかなと思います。

デザイナーとしての専門スキルをベースに企画から取り組める人

─求めるデザイナー像としても、幅広いスキルは必要でしょうか?

AD まずは幅広さよりも、デザイナーやアートディレクターとして専門的なスキルを持っていることが第一です。そのうえで、今話したように「なぜ、これを作るのか」という課題解決に根本から向き合う視点を持って取り組める人が望ましいですね。プロデューサーやプランナーが企画を考えて、それらをデザイナーが絵にするというのが一般的だと思いますが、そうではなく、クライアントの課題や要望からコンセプトを共に設計し、それを絵として具現化できる人だと活躍できるかなと。

郡司 これまで働いてきたプロダクションでも、コンセプト設計から関わることはなかったので、このチームに入るまでは絵を作ることだけがデザイナーの仕事だと思っていた節もあります。それゆえに今苦労している部分もあるのですが、デザイナーとしては今の環境のほうが成長できると感じます。

デザイナー同士でスキルをシェアできる仕組みを準備中

──入社後の具体的な働き方についても教えてください。現在はリモートワークでしょうか?

梅田 選択出社なので、どちらでも大丈夫です。僕は集中したいときは家でやりますし、打ち合わせなどがあれば出社します。自分の働く場所を選択できる仕組みがいいところかなと思います。

─入社後はグループで動くことが多くなるのでしょうか? それとも仕事を任されて、裁量を持って動いていくのですか。

AD 案件や担当のプロデューサー次第なところもありますが、これまではプロデューサーとデザイナーのツーマンで動くことが多いです。ただ、個人的にはデザイナーの育成も強化していきたいと思っていて。会社全体でのデザインのスキルアップのために、それぞれのスキルや知見をシェアできる仕組みを作っていきたいですね。

一人でデザインワークをしているとどうしてもきつくなるときもあります。そんなときに、社内のデザイナーやディレクターでナレッジを共有しあうことで、気持ち的にも楽に仕事できたり、新たなスキルの習得に繋がったり…といった流れが生まれるといいなと思っています。

─規模の大きな案件も増えているので、やりがいはありそうですね。

AD 他のプロダクションでは経験できないような規模、あるいは様々なIPに携われること。そして、自分がその担当となったときの裁量の大きさがHelixesの最大の魅力だと思います。デザインワークも、ロゴやWebサイト、キービジュアルやジャケットのデザインをはじめ、IPの企画開発まで多岐にわたるご依頼がありますので、入ってきたら活躍する機会はたくさんあります。ぜひ、興味があったら応募していただけるとうれしいですね。

  • Interview & Text

    Kentaro Okumura

  • Edit

    Mami Sonokawa
    Kohei Yagi

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