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Helixes×SUPER STUDIO|MEQRIブランド発足から加速する、2社の強みを活かした「クリエイティブ×EC」の可能性

2023.09.07

Helixes Inc.のメンバーやそのマインドについて発信していく「Helixes.log」。

2023年4月にリブランディングされたストリートアパレルブランド、MEQRI。Helixesが商品や販促のクリエイティブを手掛け、ECシステムや物流・顧客サポートをSUPER STUDIOが手掛けるというコラボレーションによって進化を続けています。MEQRIがどのように運営されているか、2社の強みの活かし方、思い描くビジョンについて、Helixesから八木、梶野、SUPER STUDIOから執行役員CMOの飯尾さん、ブランドエグゼキューショングループの一志さんが集まり語り合いました。

クリエイティブを重視するBtoB事業

─まずは、SUPER STUDIOについて、どのような事業を行う会社なのか教えていただけますか。

飯尾 弊社は「ecforce」というSaaS型のECプラットフォームの開発・提供をメイン事業とするテクノロジー企業です。この事業とは別に、MEQRIをはじめとしたD2Cのメーカー/EC事業の企画、運営も行っています。ecforceはもともと自社のEC事業向けに開発されたもので、外販したところ好評をいただき、多くの方に利用いただけるようになったという背景があります。そのため、BtoB向けのサービスとしてecforceを展開しつつも、MEQRIのようなD2C事業も運営しているという、ユニークな事業構成の会社になっています。

─ECのプラットフォームは競合サービスが多い印象ですが、独自性のあるポイントはどこでしょうか。

飯尾 EC事業者の視点を解像度高く持ちながら、システムだけでなくECビジネス全般を支援させていただくソリューションを提供できる点が私たちの強みだと考えています。また、開発スピードの速さも特徴ですね。ニーズが生まれる前から機能をアップデートしていることもあり、そうした先を読む開発体制はお客様から評価していただいています。

─HelixesとSUPER STUDIOが組むきっかけは何だったのでしょうか?

飯尾 ECやD2Cにおいて、訪問者の購買意欲を高めるためにクリエイティブは重要な要素ですので、経営陣も含めてクリエイティブの観点でも価値を感じていただけるようなシステムでありたいと常々考えています。その点、Helixesさんはクリエイティブを生み出すプロとして頼りにしていますし、共に組むことでの相乗効果も期待できたのが大きかったように思います。

八木 ありがとうございます。僕たちからすると、ecforceがあることはもちろんですが、システム構築から運営、物流の体制、カスタマーサポートというtoCにおける実績や知見をたくさんお持ちであることがとても大きなポイントでした。データ分析をもとに、どういった手を打つべきかというご提案をいただけるのも嬉しいところですね。お互いを補完し合いながら、結果を出すために手を取り合って進んでいける。そんな力強いパートナーだと思っています。

飯尾 事業観点で付け加えると、この先伸びていくであろうカテゴリーのD2C事業をいち早く経験しておきたかった、というのもあります。現在、ecforceの導入において主力となっている化粧品の領域も、早い段階から経験を積んできた自負があります。アパレルは我々にとって未知の領域ですが、過去の経験を活かしながら新しい発想を得られるかもしれないと考えました。

実際にMEQRIを見てecforceを導入してくださったお客様もいらっしゃいますし、今後はアパレルカテゴリーに向けた機能も強化していく予定です。

両社でどのように役割を分担していますか?

八木 版元様とのやりとり、商品企画・デザイン、広告を含めたクリエイティブ制作などをHelixesが担っています。それ以外の部分は、基本的にSUPER STUDIOさんに担当していただいています。

一志 そうですね。SUPER STUDIOでは、ecforceを活用して、購入から配送、また購入前後のお問い合わせへの対応を担っています。これらの過程で深めた顧客理解を、よりよい販促活動につなげるというのが基本的な業務内容です。ただ、実際は両社ともそこまでセクショナリズムにはなっていません。顧客対応についてはHelixesさんの意見も伺いますし、我々から販促観点でクリエイティブに取り入れてほしい要素を伝えたりもします。お互いの得意領域をベースとしながら、ゆるやかに混ざり合っているようなイメージですね。

梶野 メインブランドとしてMEQRIにリブランディングしてから、よりいっそうそのコラボレーションが加速しましたよね。両社のブランドへの愛着や熱量が増して、これまで以上に綿密かつスピーディーに連携できています。

MEQRIにリブランディングしてからはどのように運営を行っていますか?

梶野 週に2、3回ほど定例ミーティングを設けています。多いと思われるかもしれませんが、細かいアップデートや個別の商品の相談などをするには、この頻度は最低限必要だと感じています。コミュニケーションという点では、毎日、密に連絡しあっていますね。

八木 MEQRIへリブランディングして以降、お互いの距離はどんどん縮まっているので、今後は2社の間で共通の目標を持てるようにしたいと考えています。現時点でもとてもポジティブに議論が進んでいますし、SUPER STUDIOさんと協業できてよかったと感じています。

一志 お互いの得意領域に対してリスペクトがある、というのが大きいのかなと思います。それぞれの得意領域がありながら、どこかカラーがマッチしている。そういう2社だからこそ、いい関係性で仕事ができているのかなと。

データが示すMEQRIへの期待値

─この先のビジョンを教えてください。

八木 まだリブランディングを経て間もないので、短期的にはまずMEQRIというブランドを市場で確立させることが目標です。そのためにも、できれば毎月のように魅力的なIPとコラボしたプロダクトをリリースしていきたいですね。

一志 直近で準備しているプロダクトを成功させつつ、IPのアパレルブランドとしての第一想起を獲得できるようにしていきたいと思っています。今はまだ野望に近い段階ですが、今後は国外にも販促を行うなど、多角的な戦略でブランド規模を大きくしていきたいですね。足元のプロジェクトをしっかり進めつつ、その先の大きなビジョンも目指していきたいと考えています。海外への展開というと、大きな野望のように思えるかもしれませんが、データを見るとお客様の熱量を感じる機会はとても多いんです。

データからどう熱量を感じるのでしょうか?

一志 LINEアカウントに登録していただいているお客様が多いのですが、人気商品の再入荷のお知らせを出した時に、売り上げが一挙に動くことが多いです。こうしたリアクションからもブランドへの期待感や商品を待ち望む熱量などを肌で感じていますね。

飯尾 理想としては、街中で知らない人がMEQRIの服を着てるという状況がいいですよね。それって、アパレルで言うと年商5〜10億のレンジまでいかないと起き得ない状況なんです。この大台を超えられるかどうかはD2Cブランドとしての分かれ目になってきます。大きな可能性を秘めたブランドですし、そこまでの道のりを楽しんできたいですね。

EC的な分析視点でリアル店舗への出店も

梶野 この先は、そういう世界を目指して積極的なリリースをしていく予定です。また新たな試みとして、SUPER STUDIOさんの別事業でお声がけいただき、7月にMIYASHITA PARKでポップアップの出店も行いました。

どのような別事業なのでしょうか?

飯尾 「THE [ ] STORE」は、ECブランドが週単位で出店できる次世代型ショップです。コンセプトは、リアル店舗でもECと同様にデータ分析ができる仕組みを構築すること。AIカメラも活用し、お客様の目線を感知して商品への関心度を測ったり、入店率を計測したりと、ECプレーヤーならではの視点で店舗設計やデータの取得、施策の改善が可能です。

発端は、私たちに投資していただいている31VENTURESという、三井不動産さんのコーポレートベンチャーキャピタルとの繋がりです。三井不動産さんは商業施設を多く手掛けていて、MIYASHITA PARKもそのひとつです。ブランド側からすればこのような立地でゼロから出店するには数千万円規模の予算が必要ですが、「THE [ ] STORE」では多額の費用をかけずに自店舗さながらに出店できる、というメリットがあります。

梶野 今回MEQRIも出店してみて、海外からの観光客のお客様からの反応が良かったり、ECサイトで売り切れている商品を求めて来店いただくお客様もいらっしゃったりと、実際のニーズをリアルに体感することができました。今後も出店を予定しているので、一回目の経験を活かしたPR施策や店舗運営のアップデートを進めています。ECサイトとも連携して、より売上の最大化を図っていきたいと考えています。

飯尾 こうした取り組みを通じて、MEQRIというブランドを一人でも多くの人に知ってもらいたいですね。

八木 そうですね。MEQRIはまだ立ち上がったばかりのブランドではありますが、すでにブランドのファンも増えてきていますし、掲げているコンセプトやアイテムの方向性も、見据えていた市場へのアプローチとして間違ってないと実感しています。
今後もスピード感をもって、ポップアップストアやZOZOTOWNを始めとするモール型ECサイトへの出品など販路を拡大しながら、さらにMEQRIというブランドを世の中に広げていけるよう尽力していきます。
また、Helixes全社としてもMEQRIを運営する中で培った知見を、他既存事業や将来的には新規事業開発にも還元していきたいですね。

  • Speaker

    Kohei Yagi
    Momoyo Kajino
     
     

  • Interview & Text

    Kentaro Okumura

  • Edit

    Kohei Yagi

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