好きなことに熱中し、自走しながらキャリアを築いていく──Helixesが求めるプロデューサー像
2023.08.04
Helixes Inc.のメンバーやそのマインドについて発信していく「Helixes.log」。
今回は3人のプロデューサーが集まり、Helixesのプロデューサーに必要な要素、キャリアの築き方、変化の時代における危機感など、様々な視点で語り合いました。
「プロデューサー」という職種は、会社や領域によって様々な役割があります。IPビジネスを中心に広告やプロモーションなど幅広く手掛けるHelixesでのプロデューサーとは、どのように価値を発揮する人なのでしょうか。
プロデューサーに固定のキャリアプランはない
─まず、みなさんがプロデューサーを目指した理由から聞きたいと思います。大地さん、いかがですか。
大地 前の記事でも話したのですが、子どもの頃から映像が好きだったのと、単純にプロデューサーという職業イメージとして面白そうだと思ったのがきっかけです。でも、何をする仕事なのかはよくわかってはいませんでしたし、自分がプロデューサーだなぁとちょっとだけ思えるようになったのもつい最近のこと。案件をしっかり回せるうえで、自分で良し悪しを判断したり、クリエイティブに対しても責任を持てている、と感じられるようになったのは本当に最近ですね。
松井 こういうと元も子もないかもしれませんが、僕はプロデューサーになりたいと明確に思ったことはありません。ただ、広告や映像領域の仕事の中で結局自分が向いているのはプロデューサーなんじゃないか、という認識はありました。
というのも、プロデューサーにはディレクターのような特別な才能は要らないと思っていて。もちろん、なるまでに時間がかかったり運が必要なところもありますが、基本的にはしっかり人と対話ができて、責任感があればなれる職業なのかなと。だから「プロデューサーを目指す」と聞くと違和感があったりもしていました。
─小曽根さんはいかがでしょうか。どういったプロデューサー像をお持ちですか?
小曽根 漠然とプロデューサーになりたいというより、「一緒に働いているあの人みたいになりたい」という感覚のほうが今は強いように思います。いろんなことを教えてくれる先輩や上司のみんなを見て、何年後かにはあんなふうになりたいなって。
松井 一言でプロデューサーと言っても、この会社にはいろんなタイプがいます。ただ、どのようなタイプであったとしても、言われたことをそのまま打ち返すような仕事の姿勢だとプロデューサーとしては厳しいかなとは思います。例えば、映画のプロデューサーは、自分で原作を持ってきたり企画を作ったりして、スポンサーを見つけてきて、ディレクターに依頼して……と、誰に頼まれるでもなく作り始めます。そういうスタンスで広告やプロモーションに取り組めるような人がいいのかなと。ゼロから作るという意味でも、Helixesではこれまでの「プロデューサー」ではなく「クリエイティブプロデューサー」という名称の肩書きを新設しました。それと同時に「プロダクションプロデューサー」という現場制作のプロフェッショナルとしての役職も作りました。ここには「プロデューサー」キャリアの選択肢を増やしたいという考えがあります。企画や折衝を得意とするか、制作の統率に長けているか、特性は異なっていると思うんですよね。
求められているのは自走する心
─その自発性にクリエイティブという単語をあてているわけですね。他に、クリエイティブプロデューサーとして必要な要素はありますか?
大地 ゼロから何かを立ち上げた経験がある人、かつそこにクリエイティブの視点をもって関わっていた人でしょうか。例えば新人アーティストのプロデュースに立ち上げから関わったことがある人なんていうのは魅力的だと思います。そして、うちの特性としてはそこに何らかのものづくりの経験と知識があると理想です。(ほぼ全部笑)
─聞いていると、ゼロから生み出す創発に重きがあるように感じます。プロダクションという素地がありながらも、スタートアップ的な精神性を併せ持っているような。
大地 そうですね……スタートアップ的な要素が何を指すかは難しいですけど、「VERSEⁿ」とか「MEQRI」は新規事業なので、そこはスタートアップ的だと言えますね。少なくとも、ゴールが用意されていて、毎年そこへ向かって走ればいいというわけでは全くないので、「0からなにか自分達で始めてみよう!」「面白そうだから一緒にやろう!」といったマインドがあると言ってもいいかもしれません。
松井 確かに僕も入社時の面接で、当時面接官だった八木さんに「プロデューサーとして何を求めていますか?」と聞いたら、「自走できるかどうか」と言われたんですね。自走するなんて、それまで考えたことなかったんで、その言葉にハッとして。決まった仕事、決まったクライアントに対して、着実に最後までプロジェクトを遂行することが求められているものだと思ってました。ただ、自分もフリーランスだった経験があって、自走して働く気持ちよさを知っていたので、絶対にそっちのほうが楽しいだろうなとは思いました。
─現在の採用のポイントはどこでしょうか。経験豊富な方がいいですか?
松井 例えば有名な作品に携わっていたとしても、必ずしもHelixesにマッチするわけではないと思います。
─では、合う/合わないについて、どんな基準で感じ取っていますか?
松井 自分のキャリアの中で、確実に自分の望みで仕事をした、作ったという印象があるかどうかでしょうか。そういう気配が職務経歴書に出ていたり、喋っているとそうだと感じる人はやはりいるんです。必ずしも仕事でなくてもいいですよ。例えば自分でラジオを作りましたとか、スケボーの大会に出てるんです、とか。
熱中することが仕事での活躍に繋がる
─やりたいことがあって、自ら実践している人。
松井 そうですね。自分の好きなことを、自分の意思でやっている人は大事な気がします。素晴らしいキャリアの人がいたとしても、その人が好きなものが見えてきて欲しいですね。キャリアはまだ浅かったり、いびつなところもあっても、好きなものが明確な人であればもっと話を聞いてみたい、となる。もっとも、これは僕個人の癖かもしれないんですが、そういう部分に自走心が宿る気がしているんです。好きじゃないと能動的に動けないと思う。このあたり、小曽根はどう思う?
小曽根 私はアイドルとかゲームの分野が大好きでオタクだという自覚はあるんですけど、最近は周りからアドバイスを求められることが多くなってきたんです。ファン目線としてどう感じるかとか、いろいろ聞いてくれて。好きなものが強みになって仕事に活かされていくことをリアルタイムで体験しています。
仕事以外でもいいので、何か熱中しているものがある人はこの会社で活躍できる可能性は広がるんじゃないかなと。好きなことに対してはどんどんのめり込めるし、必然的に詳しくなっていけますよね。
松井 「これが好き」って普段から公言していると、周りからお声がかかることは本当にあるんです。アドバイザーとしてのレベルでもそうですしプロモーションのプロジェクトをお願いできないですか、とクライアントから声がかかったりすることも実際あります。自分が好きなものに対して熱意を持って動いていればいるほど活躍できるし、思うようなキャリアにしていけると言えるんじゃないかな。
大地 また、制作的観点で言うと一つの技能に固執しないで、いろんなことに手を出す人も向いているかなと思います。Helixesの場合、映像が得意と言っていただくことが多いですが、媒体にこだわらないクリエイティブを企てていて、例えば催事イベントやWebサイトも手掛けていたりしていますから。一つに特化して深掘りしていくというより、映像もやって、Webサイトもやってという幅広い制作経験がある人はプロデューサー向きだと思います。そして、そのプロをアサインできる人垂らし力。(ほぼ全部笑)
変化を常にキャッチできるから、自走できる
松井 最後に、ちょっと雑談でもあり、キャリアにも繋がる話なんですけど……。最近、このプロデューサーというキャリアは、30年後にもあるのかなんて考えることがあるんです。
大地 わかります。ただ、プロデューサーという肩書が残るかどうかはさておき、チームを鼓舞したり、前向きにまとめて引っ張れる人は必要だとは思いますよ。
松井 こういう漠然とした危機感みたいなものがあるから、「自走」しているのかなとも思ったりして。
大地 そうかもしれないですね。僕も「何かをやらなきゃいけない」という気持ちはずっとどこかにはあって。これだけ刻一刻と変化していく世の中で、自分の能力が来年には価値がなくなってしまうかもしれない。そのスピード感の中で、自分には何ができるか、危機感を持ちながら自走していくことは、プロデューサーだけでなくどのキャリアにも必須なのかなと思います。
ただ、そういう世の中のスピードをいち早く感じられる環境がHelixesにはあるかと思います。クライアントも常に変化にアンテナを貼っている人ばかりですし、受け手側も感度の高い人が多い。そういう変化を自分の肌で感じながら、自走して、その時その時に必要とされる価値を発揮していく。そうやって、自らのキャリアを築いていけるのがHelixesのプロデューサーとして働く魅力なのかなと思いますね。精進します。
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Speaker
Issei Matsui
Daichi Tanaka
Ran Kosone -
Interview & Text
Kentaro Okumura
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Edit
Kohei Yagi
Hanako Yamaura
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